【優れた人は本を読む】読書がもたらす効果の科学的根拠と偉人の言葉

この記事でわかること
1.読書がもたらす科学的効果と、それを裏付ける研究データ
2.時代を問わず、成功者たちが読書を続ける理由
皆さんは普段、何か自主的に学ぶ習慣はありますか?
リクルートワークス研究所の
「全国就業実態パネル調査(2023年)」によると、
仕事や能力向上のために、
自発的に学習に取り組んでいる社会人はわずか33.9%。
3人に2人の社会人が、
1年を通じて学習に取り組んでいない計算です。
総務省の調査「社会生活基本調査(令和3年)」においても、
1年間に「学習・自己啓発・訓練」として
何らかの活動を行った行動者率は39.6%(10歳以上の全国調査)でした。
複数の調査が一致して示すのは
「仕事や能力向上のために意識的に学んでいる人は、3人に1人程度」
という現実です。
もし皆さんが日頃から意識的に何かを学ばれているとしたら、
向上心と行動力のある「少数派」と言えます。
学ぶ方法は、
動画や音声、電子書籍、紙の書籍、
あるいは人から直接教わる、実際に手を動かすなど様々です。
私自身、
普段、様々な学習方法利用しながら使い分けています。
その中でも私は、
「読書が特に人生の役に立つ」
と思っています。
「普段の習慣に取り入れやすい。」
「コストパフォーマンスが良い。」
「より深く、長く、自分の記憶に定着させられる。」
いろんな側面からみても、
「読書は誰にでもおすすめ」できると考えています。
手軽に学べて習慣にできる方法は他にもあります。
人に直接教えてもらうことも効果的ですが、
時間や費用、機会の面でコストがかかります。
この記事を読まれている方は、
好奇心のある勉強熱心な方だと思います。
YouTube動画や音声学習など様々な手段で、
勉強をされたことがあると思います。
この記事では、
「なぜ、読書をおすすめするのか」という点について、
「客観的なデータ」と「時代を牽引してきた人たちの言葉」
を参考に解説していきます。
皆さんにとって読書を始める(あるいは再開する)きっかけになったり、
これからの人生を豊かにする役に立てれば嬉しいです。
「読書をすすめる私の意見や考え方」については、公式noteにまとめています。
こちらもぜひご覧ください。
読書が良いとされる科学的な根拠

「読書が良いのはなんとなく分かるけど、なぜ良いのか」
さまざまな研究で確認されている事実があります。
まずここで、
科学的に実証されているものを見ていきましょう。
1.ストレスが軽減する

6分間の読書でストレスが68%軽減
サセックス大学 Mindlab International, Dr. David Lewis(2009年)
わずか「6分間の読書」をするだけで、
ストレスを68%も軽減できるという研究結果があります。
この効果は、
音楽鑑賞(61%)
コーヒーブレイク(54%)
散歩(42%)
など、
他の一般的なリラックス方法をすべて上回っています。
本の世界に没頭することで、ストレスホルモンが減少し、
筋肉のこわばりが緩むことで、
心拍数や血圧が速やかに落ち着いていくことが実証されています。
2.認知機能の低下が遅くなる

読書習慣のある人は認知機能の低下が32%遅い
Rush University Medical Center, Wilson et al.(Neurology誌, 2013年)
高齢者294名を長期追跡した研究によると、
日常的に読書をする習慣がある人は、
そうでない人と比べて、
認知機能の低下スピードが32%も緩やかになることが分かっています。
興味深いのは、シニア世代になってからだけでなく、
幼少期や若い頃から読書を続けてきた人ほど、
その脳の保護効果が高かったという点です。
このように日常的に脳を動かし続けることは、
将来的なアルツハイマー病のリスク低下にも繋がると報告されています。
3.死亡リスクが低下する

週3.5時間以上の読書で、12年後の死亡リスクが23%低下
イェール大学公衆衛生大学院, Bavishi et al.(Social Science & Medicine誌, 2016年)
3,600人以上を対象にした12年間の追跡調査では、
週に3.5時間(1日換算で30分ほど)本を読む人は、
本を読まない人に比べて、
12年後の死亡リスクが23%低いという結果が出ています。
しかもこれは、
新聞や雑誌の読者よりも、
紙の書籍を読む人の方がより高い生存優位性が見られました。
これは「読書が直接寿命を延ばす」という単純な因果関係ではなく、
読書によるストレス軽減や認知機能の維持、
社会との繋がりといった良い効果が、
複合的に作用した結果だと考えられています。
4.語彙力が向上する

多読で語彙が自然に増加する(文脈による偶発的語彙習得)
Mol & Bus(Psychological Bulletin誌, 2011年)
読書には、
言葉を無理に暗記しようとしなくても、
本を読み進める中で自然と語彙が身につく
「偶発的語彙習得」という効果があります。
新しい単語が自分の中に定着するには、
文脈の中で40回から200回ほどその言葉に触れる必要がありますが、
多読はその積み上げを自然に担ってくれます。
語彙が増えることで思考の解像度が上がり、
「なんとなく感じていること」を的確に言語化できるようになります。
5.動画学習より質が高い

テキスト読書は動画視聴より内容の理解と統合が進む
Salmerón et al.(Journal of Educational Research, 2018年・スペイン)/ Mangen et al.(International Journal of Educational Research, 2013年・ノルウェー)
動画による学習も効率的ですが、
「知識を深く理解し、自分のものにする」という意味では、
テキストでの読書に大きな強みがあります。
スペインの研究では、
同じ内容であっても、
動画を見たグループよりテキストで読んだグループの方が、
内容の深い理解(統合)が進んだことが分かっています。
動画は受動的に処理してしまいやすい傾向があるためのようです。
また、
ノルウェーの研究によると、
紙の本をめくる際の手触りや厚み、
ページの位置といった「空間的な手がかり」が、
脳の長期記憶の形成を強く助けていることが示されています。
偉人たちが語る学ぶことの価値

科学的な根拠とは別の角度から、
読書家と言われ歴史に名を残した人たちや、
現代で大きな影響力を持っている人たちは、
読書についてどのような価値観を持っていたのか見ていきます。
時代も国も専門分野も異なる人たちですが、
同じ一つの核心を突いているのが興味深いです。
1.アイザック・ニュートン

「もし私が遠くまで見ることができたとすれば、それは巨人の肩の上に立っているからです。」
アイザック・ニュートン/科学者
17世紀のイギリスで活躍した物理学者、数学者です。
万有引力の法則と微積分を発見し、近代科学の礎を築きました。
「科学史上最大の天才」と評されることも多い人物です。
膨大な量の本を読んでいた人物でもありました。
古代から続く先人の研究を吸収し続け、
その積み重ねの上に自らの発見を重ねています。
「巨人の肩に立つ」という言葉には、
天才的なひらめきより先に、
先人の知識を学ぶことが発見の出発点になるという
信念が込められているのではないでしょうか。
2.ルネ・デカルト

「良書を読むことは、過去の偉大な人々との会話だ。」
ルネ・デカルト/哲学者
17世紀のフランスで活躍した哲学者、数学者。
「我思う、ゆえに我あり」という言葉で有名な人物です。
近代哲学の出発点を作った人物として知られています。
直交座標系(デカルト座標)の考案者でもあります。
デカルトは、
読書を「過去の偉人との対話」と表現しました。
同時に、
ただ読むだけでは不十分だとも考えていました。
著書「方法序説」の中で、
どれほど権威ある本であっても批判的に読むこと、
自分の頭で考えることの大切さを説いています。
3.ナポレオン・ボナパルト

「後悔を残さない唯一の勝利は、無知に対する勝利である。」
ナポレオン・ボナパルト/フランス皇帝
19世紀初頭のフランス皇帝です。
軍事の天才とも言われ、
卓越した戦略でヨーロッパの大半を制圧しました。
ナポレオン法典の制定など、
法律や教育制度の改革にも取り組んだ指導者でもあります。
遠征中も馬車に大量の書籍を積み込み、
移動中も読書を続けました。
歴史や軍事、哲学、法律と幅広いジャンルを読みこなし、
部下の将軍たちには
「アレクサンダーやカエサルの戦役を繰り返し読みなさい。それが偉大な将軍になる唯一の道だ」
と伝えていたといいます。
学ぶことは勝利のための基盤と位置づけていました。
4.エイブラハム・リンカーン

「準備を続けていれば、いつかチャンスは来る。」
エイブラハム・リンカーン/アメリカ第16代大統領
在任1861〜1865年。
南北戦争を指揮し、奴隷制度の廃止を実現。
貧しい開拓農家の家庭に生まれ、
公式な学校教育は通算1年にも満たない環境で育ちました。
学びのほぼすべてが、独学による読書でした。
聖書、シェイクスピア、法律書などを繰り返し読み込み、
弁護士の資格を自力で取得しています。
正式な教育環境がないなかで読書を続け、
知識と思考力を身につけて大統領にまで登り詰めました。
「準備を続けていれば、いつかチャンスは来る」
という言葉は、彼自身が歩んだ道そのものを表しています。
5.現代のビジネスリーダーたち

富裕層233人と低所得者128人を5年間調査した結果、
Tom Corley『Rich Habits』(2010年 )
富裕層の88%が毎日30分以上、自己啓発目的で読書していた。
低所得者層で同様の習慣を持つのは50人に1人だった。
アメリカの会計士、研究者であるトム・コーリーの調査です。
「富裕層の88%(10人に9人近く)が毎日30分以上、自己啓発目的で読書をしている」
数値が示す傾向は、
実際の成功者と呼ばれる人たちの行動と重なっています。
ウォーレン・バフェット(投資家):
世界最高峰の投資実績を持ち、
世界長者番付でも常に上位に位置する「投資の神様」と呼ばれる人物。
業務時間のうち約80%を読書と思考に費やす。
「毎日500ページ読め。知識は複利のように積み上がる」と語る。
ビル・ゲイツ(起業家):
マイクロソフトを創業してパソコンを世界に普及させ、
かつて長年にわたり世界一の大富豪であり続けたIT界の巨人。
年50冊(週1冊ペース)を読み続けている。
毎晩、就寝前に1時間の読書を習慣にしている。
イーロン・マスク(起業家):
宇宙ロケットや電気自動車を普及させ、
現在世界一の大富豪である起業家。
幼少期に1日10時間以上読書。
「ロケットも電気自動車も本で独学した」と語る。
これらの事実は、
「読書が成功の要因である」という因果関係ではありませんが、
「結果を出している人ほど、学び続ける手段として読書を選んでいる」
という傾向を知ることができます。
まとめ:手に入るのは知識だけではない
「私の人生において、幅広い分野に通じた賢人で、常に本を読んでいない人に会ったことはない。一人もだ、ゼロだ。」
チャーリー・マンガー(投資家)『Poor Charlie’s Almanack』
ウォーレン・バフェットの盟友であり、
凄腕の投資家であったチャーリー・マンガーは、
賢人たちの共通点についてこのように語りました。
私はチャーリー・マンガーの、
この言葉にかなり同意していて、
実際に身の周りで優秀だと思う人は、
必ずと言っていいほど読書をする習慣をもっています。
どの時代でもトップランナーたちが膨大な読書を課しているのは、
それが自分の世界を効率よく拡張し、
不確実な人生を生き抜くための「最強の攻略本」
であることを知っているからではないでしょうか。
そして、
読むことで手に入るのは知識だけではありません。
今までとは違う考え方や価値観、初めて知る世界、
多くを与えてくれます。
公式noteでは、
ブログやSNSの投稿よりもさらに深く踏み込んだ、本質的な内容を記事にしています。
時代が変わっても色褪せない「人間」や「物事」の本質は、一生使える道具になります。
これからの生き方や考え方、あるいはビジネスのヒントとして、何かお役に立てるかもしれません。
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